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ウェブマスターツールの用語説明 | 社内SEのウェブ制作

2011.10.24seo対策

ウェブマスターツールの用語説明

 ウェブマスター トレンド アナリストの Susan Moskwa です。好奇心旺盛なインターネット ユーザーと同様、私も Google アラート を使い、自分の名前がネット上で話題になるたびに E メールを受け取るように設定しています。たいていは、自分の投稿したフォーラムでの発言 (英語)や ブログ記事 (英語)、Twitter でのつぶやき (英語)などに関して通知が少し届く程度なのですが、その中でも、ここ数年でもっとも反応が多かったのは、2009 年の PageRank に関するものでした。具体的には、ウェブマスター ツールからPageRank データの表示を削除 (英語)したことに関して、私が不用意な発言をしてしまったことによるものです。 

あれから 2 年近く経ってもまだ、この件が取り上げているということから(よく「Susan Moskwa のショッキングな発言……」といった書き方をされます)、一部のウェブマスターの方にとって PageRank がいかに重要な指標となっているかということがよく分かります。サイト運営を始めたばかりのサイト オーナーの方たちでさえも 、話してみると口々に PageRank についてよく耳にするとか、自分のサイトにとってどんな意味を持つのかもっと詳しく知りたいという声を聞きます。しかし 、ウェブマスター セントラル チームは何年もの間、ウェブサイトの成否を示す指標として PageRank にばかり注目すべきではないとお伝えしてきました。今回の記事では、このことについてより詳しく説明するとともに、PageRank に替わる実用的ですぐに使える指標をいくつかご紹介したいと思います。 

なぜ PageRank ばかりが注目されているのか? 
2008 年、Google の技術担当副社長の Udi Manber は、Google 公式ブログ で次のように述べています。 

「Google ランキングのアルゴリズムの中で最も有名なのは PageRank であり、これは、 Google の創業者であるラリー ペイジとサーゲイ ブリンが開発したアルゴリズムです。PageRank は今日でも使われていますが、現在ではより大きなシステムの一部となっています。」 

1998 年の Google 設立時、Google を検索エンジンとして有名にしたのは PageRank だったかもしれません。しかし、マンバーが述べているように、「平均で週に約 9 つ」という頻度で変更が加えられていることを考慮すると、この 10 年間でGoogle のランキング システムは幾度となく強化され、洗練されてきたと言えます。つまり、もはや PageRank はランキングの中核を担う要素ではないのです。 

Google の テクノロジーの概要 をお読みいただければ、検索結果のランキングにおいてもっとも重要な要素の 1 つに「関連性」を強調していることがお分かりいただけると思います。ではなぜ、関連性は PageRank ほど取りざたされないのでしょうか。それは、おそらく PageRank が数値で表される一方で、関連性はそうではないからだと思われます。関連性も PageRank も、たくさんの複雑な要素(コンテキストや、検索の意図、人気度、信頼度など)から成り立っていますが、たとえば PageRank は 5 分もあれば簡単に時系列の変化をグラフにまとめて上司に見せることができます。しかし、関連性ではそうはいきません。このような PageRank の分かりやすさこそが、長年にわたってウェブマスターの方に注目されてきた理由ではないかと思います。しかし、分かりやすいからといって必ずしもその 指標がサイトの状態を正確に示してくれるとは限りません。 

本来の目的は何か? 
PageRank を、サイト運営の最終目標にしている人はいないと思います。あくまで PageRank とは、本来の目的を達成するための目安に過ぎません。たとえば、収益をもっと伸ばしたいとか、サイトの訪問者や見込み客、またはニュース レターの購読者を増やしたいといったようなことが本来の目的だったはずです。ここで注意していただきたいのは、PageRank が目標達成の指標としてきちんと機能するためには、PageRank が高いほどそのサイトが検索結果の上位にランクし、それがより多くのトラフィックを生み出し、さらに、そうやって獲得したサイト訪問者がこちらの期待するアクションをとってくれる ― というように、いくつかの前提を重ねる必要があるということです。これに加え、Google ツール バーに表示される PageRank は、年に数回しか更新されず、しかも、スパム行為を行っていると判断された場合には、そのサイトのツール バー上に表示されている PageRank が下げられることがあるという点にも留意する必要があります。つまり、公開されている PageRank は、Google のアルゴリズムが実際にランキングの算出に用いる数値とは異なっているのです。そうだとすれば、本来の目的からかけ離れた間接的な数値を気にするのは得策だとはいえません。目標がどのくらい達成できているのか直接、示してくれる指標が他にあるのなら、なおさらです。ご自身のビジネスに直結するような指標を見つけることで、本来の目的にさらに一歩近づくことができるでしょう。 

PageRank に替わる指標は何か? 
検索結果のランキングに関するものではなく、自分のウェブサイトやビジネスにとって意味のある成果に直接つながるような指標に目を向けてみましょう。また、PageRank のように更新頻度が年に数回というものではなく、毎日もしくは毎週更新されるような指標を用いるとよいでしょう。というのも、更新頻度が少なすぎると、サイトに加えた変更のうち、実際にどの部分が数値の変化をもたらしたのか正確には分からないからです。では、具体的にどのような数値を参考にしたらよいのでしょうか。以下、手始めに 3 つの指標をご紹介しましょう。いずれも、Google アナリティクス や ウェブマスター ツール といったサービスを利用して調べられるものばかりです。 

  1. コンバージョン率
  2. 直帰率
  3. クリック率 (Click-through rate: CTR)

コンバージョン率 
「コンバージョン」とは、サイトを訪れた人が、こちらの期待する行動を取ることを指します。たとえば、商品の購入やメーリング リストへの登録、文書のダウンロードなどがこれにあたります。なので、コンバージョン率とは、サイト訪問者のうちコンバージョンに至った人の割合を示します。これは、PageRank とは異なり、ビジネスの目的に直結した指標だと言えるでしょう。ユーザーがコンバージョンに至ると、直接的に利益が生まれるうえ、それを測定できるわけです。これに対して PageRank は、前述のように正確な測定が困難であり、また、ビジネスに直接関係することなく数値が上下する場合があります。 

直帰率 
「直帰」とは、サイトを訪れた人が他のページを見に行くことなく、そのサイトを離れることをここでは意味します。したがって、直帰 とは、直帰するサイト訪問者の割合を示します。つまり、直帰率が高いということは、サイトを訪れたもののすぐに離れていったユーザーが多いということなので、サイトのコンテンツが魅力的ではないと捉えることができます。サイト内の各ページの直帰率を調べることで、パフォーマンスの低迷しているコンテンツを特定したり、改善が必要と思われる箇所を発見したりするのに役立つでしょう。 

クリック率 (CTR) 
オーガニックな検索結果に関する場合、クリック率(CTR)とは、検索結果に表示された回数のうち、どのくらいの頻度でそのサイトがクリックされたかを示します。CTR が低いということは、サイトがどれだけ上位に表示されたとしても、ユーザーがあまりクリックしていないということを意味しています。これは、おそらくそのサイトがユーザーのニーズに合っていないと判断されたか、あるいは他のサイトの方が良さそうに見えたのが原因だと考えられます。CTR を向上させるには、たとえば検索結果に表示されるサイトのタイトルやスニペットを確認してみるとよいでしょう。ユーザーが思わずクリックしたくなるような内容か?各 URL のコンテンツを正確に反映しているか?― など、検討してみることをお勧めします。検索エンジン最適化 ( SEO ) スターターガイド では、スニペットを改善するためのアドバイスがいくつか紹介されていますので、ぜひ参考にしてみてください。また、ウェブマスター ツールの HTML のヒント も改善が必要なページを洗い出すのに役立つでしょう。繰り返しになりますが、いくらサイトのランキングが高くても、ユーザーがクリックしなければ意味がないということにご注意ください。 

 


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